茨城県立中高一貫校について2
茨城県の中高一貫校について以前書いたのですが、ご興味がある方がいらっしゃるようなのでもう少しいろいろと書いてみようと思います。2019年の5月現在茨城県には中高一貫校は3校あります。来年の4月には県内に一気に5校増えます。鹿行地域には一気に2校できます。鹿島高校に併設型の県立中学と鉾田1高にも併設型の県立中学ができます。
今現在開校している3校のうち卒業生が出ているのが並木中です。日立第1は今年卒業生を出しているのですが、詳しいデータがこの原稿を書いている時点ではなかったので今回は並木中の過去6年間のデータをもとに茨城県の中高一貫校の卒業生の進路先を概観してみます。まず一番わかりやすいのが東大合格者数です。こちらの方は第一期生から毎年数名出しているという状態ですね。これは、非常に評価できます。県立中高一貫校でこれだの実績を出していれば、非常にいいと思います。また、国立大学の合格者数も卒業生のおよそ半分を占める状態です。また、有名私立大学の合格者数もH31年度においては慶応14早稲田17とこちらも評価できる人数です。ちなみにH31年度の卒業生は153名なので卒業生の3割以上は早稲田慶応東大のいずれかに進学していることになります。
こうしたことから茨城県の中高一貫校はその指導においてかなり成功をしているとみていいと思います。その中で鹿島と鉾田に新たに中高一貫校ができるのは地域の人々にとって非常にいいことではあると言えます。今まで、こうしたしっかりとした進学校は個々の地域では清真しかなかったのでそれ以外の選択肢が出てきたこと。また、それによって各学校がまた競う形ができるのでさらなるこの地域の教育力が上がることは間違いないといえるでしょう。
ちなみに中高一貫校の設置に伴い各学校の募集定員の変更があるようです。中学で2020年4月に鹿島高校と鉾田一高にそれぞれ併設型県立中学が40名で一クラス設置された。それに伴って高校からの募集定員がそれぞれ2クラス分80名の定員が減らされる模様です。高校の定員が減るということは入学に必要な点数がかなり上がるということです。正直2019年3月入試は鹿島高校は300点割れでも合格をしている生徒さんも見受けられましたが、今度の2020年3月の入試からは今までのような点数ではとても合格は難しいと思われます。50点から80点合格最低点が上がるとみていいかもしれません。鉾田1高も80名定員を減らすといわれているので合格最低点は今までよりも大幅に上昇をすると見ていいです。
こうした、定員の大幅な変更があった年は大抵例年なら受かる生徒さんが受からなかったりします。今年の中学3年生は例年よりも高い点数を取るように心がけておく必要があります。先輩が〇〇点で合格したから自分は大丈夫だろうという考えは大きな失敗のもとになります。
中高一貫校の設置は今の中学生には関係がないと考えるのは間違えです。それにとなって人気校の定員が減れば、それはほかの高校にも影響は及びます。今はわからなくても入試の時になればわかります。ですから今から受験生は準備を怠ってはいけません。
また、逆に小学生の方はこの機会に県立中高一貫校の検討というものされてみるといいと思います。次回は県立中高一貫校の出題傾向に関してもう少しここで書いてみようと思います。それでは。