中高一貫校について
茨城県には現在中高一貫校が3校あります。それが来年一気に5校増えます。この鹿嶋市・神栖市の地域にも鹿島高校に併設型の付属中学校ができます。また、少し遠くなりますが鉾田1高にも付属の中学ができます。募集定員も40名と非常に少なくなっています。それに伴って高校の定員は鹿島と鉾一はそれぞれ80名減らすという方針のようです。学校単位での生徒数やクラスの数を変えないようです。当然、今年の入試から鹿島高校と鉾田一高の合格ラインはぐんと上がるようになるでしょう。今年の中学3年生は鹿島高校はかなり厳しいと思った方がいいですね。また、併設の中学校を今年受験される方は十分な準備が必要になります。
設置の初年度は倍率が非常に高くなる可能性がまずあります。県立中学ですから市町村立の中学校と学費の面では全く変わらないということから多くの生徒さんの受験が見込まれるからです。また、県立中学ということで出題範囲は小学校の指導要領の範囲内ということもあり、学校でいい成績が取れている生徒さんは受験される方も多いと思います。
しかし、過去問をよく見てみると非常に小学生には難しいと思われる設問が多くあります。知識を問う問題よりもどう考えるのか説明する問題が多々出題されるからです。過去問を見てもほぼすべて記述式の回答を要する問題となっています。
もちろん正解はあるのですが、その正解にたどり着くまでの道のりもきちんと説明をする記述なのです。高校生や大学生ならば、簡単に記述できる程度の問題です。しかし、小学生の段階でそれができるのは単に知識がたくさんあるだけでは書けないところがあります。それには十分なトレーニングが必要になります。普段から自分の考えや意見をしっかりともって発言するとか、それを記述するとかということが必要になるからです。ちなみに試験時間は45分です。結構小学6年生の段階でそれを終わらせるのは大変だとは思います。完璧な知識よりは論理的な思考力というものが養われているかどうかという点が非常に大切になります。
ちなみに、2019年1月の県立中学の過去問を見てみると適性検査Ⅰでは、円柱の体積の出し方と台形の面積の出し方から門松の体積を求める問題や確率や規則性の問題も出題されている。問題によってはどのようにその答えにたどり着いたのかを説明する問題も出題されています。また、適性検査Ⅱは大問の数こそ3題となっていますが、どれも問題文が複数のページにわたっていて図表等もついている問題です。それについて記述で答えさせる問題が並んでいるのです。小学生には難しい問題が多く並んでいるとは思います。
正直対策なしで入試に臨むのはかなり難しいと思います。普段から子供に意見を言わせるような環境であればいいですが、そうでないところではまず無理です。さらに、決められた時間内でそれを表現する能力も必要になります。まずは、知識の充足とそれを活かした記述力が必要になります。今回は茨城県立の中高一貫校に関しての簡単な情報をまとめてみました。多くの方はご興味がありそうでしたのでここで書かせてもらいました。また、いろいろと興味がありそうであれば、ここでも追加で書いていきます。