もうすぐ冬休みです。中高一貫校を目指す小学5年生はスタートの時期

　毎年思うのですが、中高一貫校を本気で狙うのであれば、1年以上時間をかけてください。よく直前の数か月でやっぱり県立の中高一貫校受験したいという生徒さんがいるのですが、そういう無計画な受験は正直お勧めしません。

　受験とはそう簡単なものではありません。直前の数か月で何とかなるのは本当によくできる生徒さんだけです。大抵は失敗します。当たり前といえば当たり前です。他の生徒さんは時間をかけて受験に当たるのですから基礎の部分の学習ができているのです。それを直前の時期にいらしてもこちらとしてもできることは限られてしまいます。

　計画的な指導というものができないですし修正もできない状態で指導をしないといけないのです。そうなると生徒さんの状態をつかんでこの生徒さんにはこういう指導をしたほうがいいとか考える時間も余裕もなくすぐに受験という形になります。私たちは受験でここまでの水準まで引き上げるというものをもって学習指導をしているのです。当然途中にはいろいろな困難なことがあります。その困難を乗り越えるには生徒さんごとに変わってくるのでそれに合わせて対応をとっていくのです。

　しかし、短期間では無理です。そうなると「今からやれることだけやります」という形になるのです。そういう指導はしたくないのですが、困っている生徒さんや親御さんを前にして断れないので受け入れます。ベストも尽くしますが、結果が得られるかは正直わからないとしか言えない状態になるのです。

　そういう指導はしたくないですよね。受験まで時間をもらえるといろいろなところを指導していけるので総合的な強さを生徒さんに身に着けてもらえます。それに、中高一貫校の受験はスタートラインに立つためのものであってゴールではないです。入ってからの6年間の学習が本当に大切です。私も自分の子供を一貫校に入れましたし、現在も在籍していますから保護者のお気持ちはよくわかります。受験で頑張って結果出したらよく頑張ったゆっくり休めと言いたい気持ちはよくわかります。

　しかし、先ほども申し上げましたが受験での合格は一貫校でのスタートラインに立っただけです。大切なのはスタートラインに立つだけではないです。スタートラインに立ったら次はスタートダッシュを決めるべきなんです。私は自分の子供にそう伝えました。そして、上から5番ぐらいを目標にはじめは入ればいいよというのをはじめから子供に目標を与えました。受験の時の得点からすると高めに設定した目標でしたが、彼はそれをクリアしました。それから、毎回目標を定めて毎回学習をさせて今中学2年生になり、安定的に高得点を取れるようになってきました。勿論順位も学年1位を毎回争う位置にいるようになりましたし、実際今年は1位を数回取るまでに実力を付けてきました。

　まだ、中学2年生ですが、残り4年で高校卒業です。はじめは学年1位ではありませんでしたが、その後の頑張りで今は1位です。この後、彼はまた新しい目標を定めてそれに向かって学習をしていくので4年後の高校卒業後の進路も実は本人と話し合ってもう決めています。また、次の短期での目標も実は決まっていますし、それを私は子供と共有しています。実はこうした短期の目標、長期の目標というものを建ててそれを検証しながら学習をしていくというのは非常に大切なことなのです。

　若くして成功を収めるスポーツ選手というのは大抵はそれを支える人も優秀なのです。保護者の方がご自分のお子さんを支えてあげるというのは非常に大切なことなのです。例えば、フィギアスケートの選手などはその代表的な例として挙げることができると思います。それと同じように学習でも親が子供を支えたりリードしていくというのは大切なことなのです。

　だからこそご両親が今の時期を指定してあげてください。今から受験準備をさせてあげることがいいのです。子どもが気持ちを固めるまで待っていたら直前になって結局受験がうまくいかないで終わるということになるのです。そうさせないためには子供がやる気になるまで待つのではなく親の方から計画を立ててあげてその方向に押し出してあげるのです。そうすることで将来が開けてくるのです。子どもが自ら変わるのを待っていたら一番いい時期を逃してしまいます。そうしないためにも今すぐに受験準備をするべきです。

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